大阪にカジノは出来るのか?

大阪にカジノはできるのか?

順調に話が進めば大阪にカジノは出来るでしょう。しかしながら少し心配なことがあります。

それは大阪は公明党の発言力が少なからず影響するという点です。

公明党は支持母体である創価学会の影響を強く受けます。公明党は支持を集めるために弱者にとって有益と思われる政策を優先することが多々あります。民衆の見方であるというスタンスを示しやすいからだと思われます。

カジノは民意を汲み取るというよりは経営者や不動産会社などどちらかというようと既得権益者にとって利益が多くもたらされるイメージがあります。

カジノ産業に参画するためには莫大なコストやリスクをとる必要がありますから、誰にとってもメリットがあるかというとそうではないでしょう。

デメリットをあげれば民衆に危惧されることは多々あります。その中でも最も分かりやすいのがギャンブル依存症、治安の悪化でしょう。

実際にはパチンコや公営ギャンブルに依存する依存症者は既に相当数います。パチンコや公営ギャンブル周辺には身の丈に合わない遊び方をしたり、負けた腹いせにトラブルを起こすなど悪いイメージが連想されることも多々あります。こういった負の側面に焦点をあて賭博反対、治安悪化反対などと声をあげれば支持者は確実に集まります。

政策というのはカジノだけではありませんから、カジノに対して反対する層からの支持を集め、本来党として主張したい政策を進めることができるのであればカジノ反対派の支持を集めることも用意に想像できます。公明党がどのようなスタンスを取るかは分かりませんが、表面的にはカジノ反対のスタンスを押し通すであろうことは予測できます。

カジノというものに対して想像しやすい不安を煽ってみることで支持を集めることはできますが、二面的な顔を明らかに使うのではなく長期的な視点を持って政治に取り組んでもらいたいものです。

確かに「カジノ」というこれまでに日本国内になかったものを作るとなれば大きな変化が必要です。

海外では成功しているかもしれないが、文化も価値観も違う日本で事業として成り立つのかといった不安もあるでしょう。しかしながら文化や価値観といったものは既存の慣習に浸かっていただけでは発展しません。経済活動などは常に新しいものを生みだすことで大きく発展します。これまでにない新たなカジノというものを作るだけでこれまでになかった職業や関りが生まれます。それら全てがメリットだとは言いませんが、それらによって得られる発展や成長が飛躍的に都市を発展させるかもしれません。

東京一極集中と叫ばれて久しいですが、大阪も地方都市の一つです。地方の住民は地方にとどまっていると分かりませんが、東京と比べると明らかに発展が遅れています。それは都市として外側の発展だけでなく、サービスや商品に関しても同じことが言えます。テレビ番組のチャンネル数を見てもそう、流行を見てもそう。すべてが東京の後追いです。地方都市に必要なことは東京と同じスピードで発展することではありません。なぜなら東京に追いつくことはできるかもしれませんが、地方が発展をすすめる間にも東京はそれ以上のスピードで人を集め、技術を集め、発展していきます。

大阪をはじめとする地方に今必要なのは東京にない魅力であり、東京にないコンテンツです。そのコンテンツとしてカジノは分かりやすく、人寄せ、技術寄せにつながると想像することは難しくありません。

大阪は地方都市のひとつとして比較的成功している都市だと思います。それは関西弁や、それを土台としたお笑いの文化などが全国的に受け入れられていることが大きいと思います。これらは東京に迎合するものでなく、大阪が自然と育んできた文化です。意識の差はあれカジノもそういった武器になると思います。

別にカジノが最悪失敗に終わったとしてもチャレンジなくして成功はありえません。大阪は挑戦に寛大で失敗すらも受け入れてくれる空気があります。デメリットばかりに目を向け逃げることは簡単ですが、是非次の大阪のチャレンジとしてカジノに取り組んでいってもらいたいと思います。そしてそのためには政治が一体となって向かっていってほしいものです。

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