マカオが財政赤字に転落したかのように報じられています。

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マカオは２０１４年６月度から前年同月比売上高の減少になげいてきました。

しかしながら、それでもカジノからの税収により、
マカオ政府が財政赤字に陥ることはありませんでした。

マカオ政府によると財政収支の黒字、赤字の攻防ラインは
カジノの売上でいうと、
平均月次売上が１７０億パカタから１８０億パカタだそうです。

１７０億パカタを下回るとマカオ政府は赤字に陥ります。

しかし、実際の数字を見てみると、
赤字とはほど遠いところにいることがわかります。

マカオは前年同月比過去最大の下落とされる
２０１５年２月、３月を経験しています。

それでも２０１５年１月から３月のカジノ月次平均売上は
平均２００億パカタを上回っています。

２０１５年１月から３月のカジノ売上は６４７．７７億パカタ。

６４７．７７億パカタは約９６４０億円。

マカオ政府は黒字経営を続けることができているわけです。

日本の様に国債を発行していませんし、
マカオ政府は財政貯蓄を２４６３．４億パカタ（約３兆６６７０万円）有しています。

つまり、マカオ政府は将来を悲観する立場にないわけです。

４月度のカジノ売上は速報値で、
２０１４年４月度比３８．８％減少の
１９１．６７億パカタと情報が入っています。

４月単月を見ても
マカオ政府の財政収支としては
やはり黒字を確保できる数字であることがわかります。

２０１５年１月：２３７．４８億パカタ
２０１５年２月：１９５．４２億パカタ
２０１５年３月：２１４．８７億パカタ
２０１５年４月：１９１．６７億パカタ
※マカオ政府による財政収支のボーダーラインは１７０億から１８０億パカタ。

しかしながら世界中が
マカオのネガティブキャンペーンを展開しています。

マカオ新聞の報道によると、
アメリカラスベガスに本社を置くウィンリゾーツは、
第一四半期の業績がマカオのカジノの不振の影響が
特に顕著だったと報じています。

ラスベガスのカジノに関しては順調だったようです。

もちろんウインリゾーツ自体は売上を１０億ドル以上あげています。

さらにウインリゾーツはマカオのコタイ地区に
新規大型カジノIR施設「ウィンパレス」の出店を進めています。
開業予定時期は２０１６年の上半期としています。

しっかりと将来回収できる絵を描けるから、
そして収益を確保できているから
ウィンパレスへの投資を行えるわけです。

つまり、カジノ業界は決して赤字になど陥っていませんし、
マカオへの新規カジノ施設の開業も予定されているわけです。

マカオが悲観的に報道されている理由が見つかりません。

アメリカの業者がもっと儲けたいという気持ちを今は抑えているだけです。

さすがにしびれを切らしたのか
ラスベガスサンズ社のアデルソン会長が
マカオ政府に対して注文をつけるようになってきています。

ラスベガスサンズ社はサンズチャイナという会社を運営しています。

サンズチャイナはマカオでカジノを運営する企業です。

サンズマカオ、ヴェネチアンマカオ、
ザ・プラザ、サンズコタイセントラルを展開しています。

さらに「パリジャン」という新規カジノ施設のオープンを予定しています。

マカオでカジノ運営ライセンスを運営する６社の内、
マカオで２位の売上を誇っています。

マカオ政府は中国本土客に対する入境制限強化を行ったなどとし、
マカオでカジノを運営する企業から批判を浴びているようです。

実際にマカオ政府はカジノ税収に頼っていながら、
カジノ業者に対する改善的な施作は行っていません。
カジノフロアの禁煙化など、将来的に有益となることを行ってはいます。

しかしながら、将来的に有益で、
かつカジノ業界にとってメリットとなる政策は
とっていないようにうつります。

マカオはカジノ以外での税収源を作るように
中国中央政府に言われています。

その結果、カジノにとってのメリットは潰されていくわけです。

もちろん将来のビジョンを描き、
それに向かって政策を取ることが最優先ですが、
スピード感がありすぎると、
全てが一気に変わってしまうことになります。

超トップダウンシステムがマカオの政府には出来上がっており、
かつスピードを有しています。

企業で言えば、かつてのアップルがそうです。

メリットはもちろんあります。

しかし、メリットがデメリットを上回るためには
トップのビジョンが明確かつ、正確でなければいけません。

これを政府に求めた時に、今のマカオ政府のスピードは
正確性を欠いた時に大きく崩壊することが分かると思います。

カジノがあるから周辺産業が潤ってきたということを
如実に表しているのがホテル客室稼働率です。

つまり、カジノ以外の税収源を持つということは、
カジノを残したまま、他の税収源を育て、
育て上げてから、カジノ産業にテコ入れすべきなわけです。

もちろんマカオ政府も分かっていることでしょう。

しかしながら中国中央政府が中国本土客のお金がマカオのカジノに流れ、
人民元売り、外貨買いが助長されることを許さないわけです。

許せないほど、中国経済がやばいと言うことも同時に意味しています。

マカオには依然富が集中しています。

住宅不動産価格が堅調に推移しているとのこと。

取引件数は減少しているものの、
不動産価格の下落は見られないということ、
マカオの将来的な価値が認められているということでしょう。

しかし、中国中央政府の管理下におかれているマカオですから、
戦時には中国国内の人間は中国軍として戦争に参加しなければいけなくなります。

中国の法律上。

ですので購入しているのは、中国人富裕層であると考えられます。

もしくは投資目的で不動産を購入している外国人富裕層。

いずれにしてもマカオの将来的な価値はあがると見込んでいるのでしょう。

マカオのカジノではマカオの人材登用を進めているようです。

なんと管理職人材に占める、
地元人材の占有率が８割りを占めるようです。

マカオのカジノライセンスを有する６社の内、５社が外資系企業です。

そして、外資系企業にも関わらず、
地元人材を管理職に８割起用しているという現実があります。

日本で、カジノが開業される時には外資系企業も間違いなく入ってきます。

雇用されるのが好きな人はカジノが人材募集を始めた時に
カジノに就職するべきです。

日本人はどこの国よりもモラルハードルが高く、勤勉です。

他国よりも高い水準で管理職への人材登用が進むことでしょう。

マカオの政府系放送局が報じたニュースでは、
外国人雇用者（外庸※正確には「庸」ににんべんを足した漢字）の割合を
２０％に抑えるとマカオ政府が言っていたにも関わらず、
一部のカジノではなんと３０％を超える雇用率に達していると報道されたとのことです。

比率の制限を明確化し、
ルールを設けるべきだと指摘しているようです。

指摘しているのはマカオ立法会の議員で、
マカオでも分権が行われているのでしょうか。

この点に関してはマカオの失業率が１．７％という高水準で推移していることから、
「仕方がない」と言う見方もできます。

マカオ住民の数は一定していても、
新規カジノIR施設のオープンが相次ぐからです。

マカオ国民の絶対人数が限られている中で、
新規カジノIR施設の開業が相次ぎます。

外国人労働者を雇わなければ
マカオ国内のカジノを運営することは
もはや不可能な域に達しています。

以上がマカオを取り巻く環境の全体像と将来の展望です。

マカオ政府の目指すゴールの正確性が全てを決めます。
果たして、現在のマカオ政府のゴールは正確でしょうか？

カジノが一斉に退去する前に
舵取りを考えなければいけない。

そしてその時期にあると私は感じています。

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記事参考元：http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150429-00010001-macau-cn, http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150504-00010001-macau-cn, http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150429-00010002-macau-cn, http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150430-00010000-macau-cn, http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150430-00010002-macau-cn, http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150430-00010001-macau-cn, http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150501-00010001-macau-cn, http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150503-00010000-macau-cn, http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150428-00010001-macau-cn
※全てマカオ珠海新聞